熊倉山笹平 偵察レポート

roadman71

2008年11月03日 22:11

山と高原地図22 奥武蔵・秩父より

谷津川の奥に黒々とした山容を持ち上げた熊倉山は、深山幽谷なる奥秩父特有の森林に囲まれた静かなる山である。昭和42年埼玉国体の時、初めて一般登山道が整備された為、登山の歴史は浅く未開発な魅力に包まれた山である。
(中略)
下山路は導標に従って笹平への道に入る。急峻地形の熊倉山塊の中に唯一の広々とした草原である露営地である。下り5分で水場もある。(以下略)


という文章があったため、いまるぷ隊長の指し示された野営地候補にかなりの確信を抱き、連休最終日に各種備品のテストを兼ねて偵察に行ってみることにしました。

装備
バッグ類
【グラナイトギア】ヴェイバー・トレイル
【グラナイトギア】ヒップスウィフト
幕体類
【MSR】Twin Sisters
【Golite】Trig 1
【ENO】 Fast Rain Tarp
ポール類
【メーカー不問】ストック2本組
【Arai tent】ツェルトポールセット2
【Arai tent】コンパクトポール150cm
シート類
【Tyvek】 座布団強にカットした1枚と布団強にカットした1枚
【Crazy Creek】ヘクサライトチェア
食事類
【Jetboil】+SP極
尾西のご飯(炊き込みご飯)、胡桃餅、エナジージェル2種、飴、ティーバック2袋
水1.25L + ポカリスウェット500ml
着替え類

以上、何だかんだで11kg。

***

長いので追記に書きます。
朝5時起きのはずが5時半起きに。犬の散歩などでずれこみ、池袋6時50分の特急に乗れず、7時過ぎの西武秩父行きの急行に乗る。正面座席に朝帰りの可愛い女の子でも乗らないかなと思っていたら、山登りに行くらしいにきび面の男子高校生4人組みが前を占拠する(泣)

吾野あたりで降りてくれよと思っていたのだが、なんと西武秩父まで来る。そんなジーンズにトレーナーでいったいどこまで行くのだ、君達は。



西武秩父を降りて秩父鉄道のお花畑駅へ。時間が空いたので、上のうどん屋で天麩羅ウドンをすする。

15分ほどして、秩父鉄道がやってきた。乗り込み、一駅二駅と過ぎ、いよいよ武州日野駅へ。僕以外の誰も降りないだろうと思っていたら、なんと高校生4人組が降りた! 何だって君達はこんなマニアックな熊倉山を今日の登山に選ぶのだ?

駅を降りるといきなり目にしたのが、熊倉山山頂に向けて3本ある登山コースのうち、笹平を通る日野コースが治山工事のため通行止めです、の文言。

いきなりパンチをくらい、この駅から行けるもう1つのコース、城山コースを通り、熊倉山山頂から日野コースにちょっとだけ降りて笹平に至ることにする。

城山登山口までは地図上では55分間分の舗装路が続く。最初は



こんな感じだが、次第に



こんな感じになる。結構、急。



駅から歩いて15分くらいで、こんなトイレ兼水場がある。ここで水が補給できる。



舗装路はまだ続くが、この水車を超えると民家が(ほぼ)終わり、いよいよ山となる。



標識はだいたいこの形。見やすく内容もわかりやすい。



これについては後ほど説明?



城山登山口に到着。コースタイム1:10のところ0:50かかる。振り返ると



登山者のと思われる車が二台。うち一台は白いジムニーなので、kimatsuさん?と真剣に考えてしまった。

こっからの登り(写真なし)が相当えぐい。かなり急な斜面をひたすらつづら登りしていく。幅が細く、かつ表面が固まっておらず砂礫がポロポロなので11kgと普段よりはるかに重い荷物で重心がずれている身には、かなり心もとない足元となる。この登山口が標高700m弱くらい。

これを足元不安なまま、一気に1000m超まで上る。

すると岩尾根が現れる。最初は歩き易さに感動したが、つかの間のことだった。



写真では判りづらいが、かなりの痩せ尾根となり、またアップダウンが激しくなる。それまで使っていたストックがとても邪魔になり(手を突いておりたり、手を使ってよじ登ったりするので)しまう。



でも紅葉はきれい。



とりあえず熊倉山頂1426mに到着。城山コースのコースタイム2:00のところ1:20で。

すぐに引き返すと、通行止めとなっている日野コースとの分岐のところに、以前に抜いた男女8人くらいのパーティが到着した。リーダーに日野コースを通ったことがあるか聞いたところ、あるといい、笹平はここから30分くらいというので、わけを話してコースに入る。

ここからはなだらかな下りだったので、軽く走り、20分弱でそれらしきところに到着。いちおう更にすすむと、笹平の標識がたっていたので確認がとれ、絶好の場所と思われる方角に戻る。



まるでこの地のシンボルのような古木。




もっと写真を撮っておけば良かった・・・

カラマツ?林の中、枝や根が沢山あり、平らなんだけどテントはるには整地が面倒くさそう。の中で良さそうな場所を選ぶ。まずタイベックシート2枚を出し、小さい1枚にチェアと飲み物類を置き、大きい1枚にバックパックと、中から幕体類を。

まずタープを張り、その後MSRに挑む。



が、相変わらず全然上手く張れない。30分以上かけ、諦める。いのうえ先生、今度2ポール教室を開いてください。

湯を沸かし、尾西のご飯に湯を入れ、紅茶を入れる。普段はコーヒー好きですが、山で疲れた時は、絶対に砂糖を入れた紅茶なのです。




ペグダウンの多さに閉口するが、そして手抜きするが、こちらは比較的簡単に張れる。



emonさんのような写真を撮ろうとするが上手く撮れない。実際はかなり狭いですが、明るいので狭さを感じないです。



このタープ用に買った、arai tent のコンパクトポール150cmを取り出して、サイドをあげてみました。

なんてやっていたら3時近くなり、陽がかげりはじめ、また寒くなってきたので慌てて撤収。今日はヘッデン類を忘れてきているのです。

上に戻って城山コースを通るのを諦め、日野コースを進み、戻れるところで無理やり城山コースに戻る、という不退転の(そしてかなりデンジャラスで2chで叩かれそうな)プランを選択。

ここから5分くらいであるという水場は枯れてました。

が20分くらいいくと、ずっと沢沿いの道になり、この水は飲めました。上流には人間生活関係のものは一切ないですからね。




登山者の声が聞こえ、何度か戻れそうなチャンスもあったのですが、上手くいかず700m地点くらいまで下山してしまい、ついに林道に。



これで戻れるかと思ったら、治山工事現場に。

何とか通過出来ましたが、これは完全に通ってはいけないところでした。大反省です。1月16日に作業が終わるまでは、笹平にいく場合は、また熊倉山山頂方面に登り返さないとだめです。

もとの舗装路に戻ってからは、下りを走って駅へ。

到着したら、3分前に電車が出てました。20分ほど待って、直通の池袋行きの電車に乗車。無事帰宅の途につけたのでした。

おしまい。

とりあえずの結論

笹平 = 露営地としてはばっちり。 できれば城山コースでなく(あの岩尾根は行きも帰りもいや)、コースとしては断然素晴らしい日野コースで行きたい。笹平に荷物を置いて、空身でなら熊倉山頂に行ってもいい。




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