粗方は出来ていたはずのパッキングも2、3揃わない物があり、寝たのはいつもどおり2時過ぎ。良くない習性だ。それでもなんとか5時には目覚めて、5時15分に家を出る。普段は散歩の催促が激しいワンコたちも、山の準備の時は察していて、勝手に行ってらっしゃいという顔で玄関に見送りにも来ずに凛はベッドで魁はソファで横になっている。
駒込駅発5時34分~上野駅着5時44分:山手線
上野駅発6時14分~浦佐駅着7時35分:上越新幹線MAXとき301号
予定通りの山手線に乗り、上野駅に到着後、サンドイッチとミネラルウォーター(いろはす550ml)を買い、新幹線ホームに下る。6時14分の新幹線で一路浦佐へ。いつも寝不足のくせにテンションが上っててツイッターばかりやってしまうが、今回は睡眠が大事とサンドイッチを食べて直ぐに寝る。通路を挟んだ隣の席で5~60代と思われる4人が席を向かいにして朝から酒盛りをしているが、越後湯沢までぐっすり寝れた。そこからすぐに浦佐駅だった。バス乗り場を確認すると、駅構内のNEWDAYSでおにぎり2個とミネラルウォーター(いろはす550ml)1本を購入。
浦佐駅発8時00分~奥只見ダム着9時15分:南越後観光バス
奥只見ダム発9時30分~尾瀬口着10時10分:奥只見観光船
浦佐駅で降りる人は少なく、その多くはハイカーだった。1人八海山から越後駒に縦走するらしく、あとは僕と同じ奥只見ダムまでのバス組。6名くらいのパーティーと3人パーティー、ソロハイカーと僕だった。8時発のバスでシルバーラインを通りダムに到着。広い駐車場は湖近くに大きなレストランなどがあり、山側にスロープカーという100円の乗り物乗り場がある。ここはダムの下側で、遊覧船が実際に運行しているダムは一段高い場所なため、移動するに際して階段を上るか、このスロープカーを利用するのだ。バス降り場から、歩いて階段を上って、あるいはスロープカーを使っても、いずれも10分強で遊覧船乗り場に着く。
尾瀬口発10時20分~平ヶ岳登山口着10時30分:会津バス
南会津バスの運転手は船着場に待っていて、名簿で名前を確認。予約時に降車場所を伝え済みなので、運賃を支払ってから乗車する。僕は平ガ岳登山口までなので390円。乗車時間はわずか10分だが1時間短縮出来るので背に腹は代えられない。恐らく最初に降りるので、一番前の席に乗る。6人組パーティーは燧ヶ岳か、3人組は尾瀬沼か。僕よりも高い額を払っていた。バイオトレイで女性陣が用を済ませると出発。のどかな山間を走ると、直ぐに平ヶ岳の鷹の巣登山口に到着した。無料の駐車場とバイオトイレあり。水場無し。路肩含めれば30なお、この区間は各キャリアとも携帯が圏外となっている。
鷹の巣登山口からのルートは主に4つのセクションに分かれる。
(1)
登山口(840m)~下台倉山(1604m) ほぼ全区間勾配キツ目の登り。CT2時間20分
最初は平坦な林間の道を行くと10分ほどで沢を渡る。その後、すぐに痩せ尾根になり時に岩稜帯などは見晴らしも良い。ロープのある場所もあるが使わずに昇り降り出来る。
(2)
下台倉山(1604m)~白沢清水(1700m) ほぼ西に向かっての水平移動。概ね南面が開け、燧ヶ岳方面が良く見える。CT2時間
(3)
白沢清水(1700m)~姫池(2076m) ほぼ全区間勾配キツ目の登り。CT1時間30分
(4)
姫池(2076m)~平ガ岳山頂(2141m) 池塘が広がる湿原帯から一旦下り、勾配強い登りを経て広い湿原帯の山頂へ。CT40分
姫池に面したウッドデッキには家族連れがテントを設営しているところだった。平ヶ岳方面とは反対方向のウッドデッキには大学ワンゲル部のような巨大テントが一張り。いずれもペグは使えないので、ガイライン、ウッドデッキ、拾ってきた石(この付近にはあまりない)などを上手く使っての設営となる。
平ヶ岳方面にいくと直ぐに、山頂へのルートと、水場経由で山頂へ向かう分岐となる。10分ほどで水場に到着。この辺りにもテン場があり、ここは土の上であったり、重しとなる石も豊富にあったりする。豊富な水を補給した後、山頂へ向かう。基本的に急勾配で、足元も悪い箇所が多い。その箇所を抜けると、広い湿原帯に出て山頂に到達する。
ルート上の水場は4箇所。
(1)
下台倉沢。登山口から数分の登山道を横切る沢。結構大きい下流の沢だが、その後を考えればここで汲んだ方が良い。
(2)
台倉清水。水場の看板から片道5分ほど下った沢。流れは細いが5分ほどで1リットル汲めた。
(3)
白沢清水。ドロの中に湧き上がる水。全く飲む気にならないし、ここはもう水場では無いだろう。
(4)
池ノ岳水場。姫池から10分ほどの探勝路沿い。水量豊富だが、出来るだけ上で汲んだ方が良い。
最初から飛ばして、逆にへばって垂れてしまう登山が最近多かったので、抑え気味に登る。飛ばさず自然なペースで200m-up/30分くらい。新幹線やバスなどで寝たけどやはり寝不足だったので、下台倉山についてから少し寝る。そして台倉清水で水をくむ。
そんなことをしていると、山頂に着いたのは、午後4時半だった。10時半過ぎに入山したので6時間かかったことになる。ネットタイムは5時間半くらいとはいえかかりすぎだろう。そして、下台倉山についてからガスがかかってパラついたり晴れたりしていたが、姫池についてからはいつ本降りになってもおかしくないような天気になっていた。
ただ、まだ4時半。少なくともヘッドライトをつけて7時までは動くつもりだった。行動時間を参考にさせてもらった分水嶺を歩いてるグループの記録は下記の通り。
平ヶ岳~2072ピーク:1330m 1h20m
2072ピーク~劔ヶ倉山:1230m 2h30m
劔ヶ倉山~滝ヶ倉山:1880m 5h30m
滝ヶ倉山~1725mピーク:670m 1h45m
1725mピーク~にせ藤原山:1080m 2h35m
にせ藤原山~藤原山:1920m 6h30m
藤原山~1610mピーク:1660m 4h40m
1610mピーク~大水上山:1410m 3h40m
この登山道から外れた藪区間の長さは11km180m、かかった時間は27時間30分。普通に歩けば、藪区間で3日間。短縮して2日間かかる。それを軽量かつソロで身軽に動くことで、所要時間を7割程度に圧縮し、初日も劔ヶ倉山の下まで移動しビバーク、2日目は早朝から夕方遅くまで歩き、藤原山を越えるのを必達目標としていた。3日目も早朝から動き大水上山までたどり着けば、丹後山とそこから下山路はすぐで、バスの動いている下界にたどり着くことができるからだった。
さて、4時半過ぎ。いよいよ登山道の先の世界へ進む。