パタゴニア目白店で土屋氏が語る

roadman71

2009年03月11日 13:26



昨晩はパタゴニア目白店で土屋さんを招いて開かれたストアイベント&スピーカーシリーズに行って参りました。
7時ちょい前に、「ちょっと用があるのでお先に~」と言ってするっと退社。有楽町駅まで急ぎ、タイミングよくやってきた山手線に乗車。経路は悩んだのですが、結局山手線一本で行くことに。


7時27分に目白駅に到着。目白通りを西進。20年くらい前に好きだったコがリッチモンドホテルのスポーツクラブの会員だったな~とか、池袋要町に1人暮らしをしていた時にはよくこの道を通ってパタ店にいったな~とか、1×年前に仲良かったコが早稲田に住んでいた時にもこの道をよく通ったな~、とか。いろんな思いが去来しないわけでもないが、7時30分に講演が始まるので懐かしい店を覗くまもなく店へ急ぐ。


到着すると、店内はイベント用にセッティングされ、ずらりとコールマンのチェアが並び、僕の座る席は最後列かその前列くらいしかなかった。一番前の列にもりもりさんがいるな~と思いながら店内を覗いていると、2列前に初めてお会いするhirobさんがいて(何故に僕がわかったのか)、隣にtori-birdさん、さらに隣にイノウエさんがいたので、その列の後ろに1席だけ空いていた場所に席替えをする。隣に女性が2人いたからでは、ありません。


7時30分をちょっと過ぎ、パタゴニアスタッフから紹介されて土屋さんが登場。フーディニにエアリアスバケットハットという見慣れたスタイルで、決してパタがスポンサーしてくれてるわけではないですよ、僕もよくここで買物をした1ユーザーです。目白店のバイト面接も落ちましたしパタの入社試験も落ちました、なんて軽妙なトークから話は進む。以下、講演をフォローしたものではなく、僕のための覚書。とりあえずざっと書くので修正点があったら突っ込み御願いします。


おおまかに3分割して考える。ハッピー・アイル~レッズ・メドウ~ミューア・トレイル・ランチ~マウント・ホイットニー。最初のハッピーアイルからレッズメドウの間は、ヨセミテからのハーフドーム、ネバダフォールまで、マンモスレイクからレッズメドウまでなど日帰りハイクルートが充実している。お試しにいってみるなら先ずこの辺りがお勧め。
permisionマウントホイットニーから北上するnorth boundは、マウント・ホイットニーが一日の入山者数が規制されているうえにアメリカ・メインランド最高峰(標高4418m)なので日本の富士山のように人気が高く、なかなかpermissionが取れないため、ヨセミテから始めるsouth bound を土屋氏は推奨していた。加藤氏も同じく推奨。
補給地点は、レイクエジソン対岸のバーミリオンリゾートかミューアトレイルランチ。いずれも週一回の配送しかしないので、到着の一ヶ月前の発送が必要。保管料も高い。保管期間を過ぎた食料をスルーハイカーに解放する、なんてこともやっている。
ベアキャニスターは現地調達も出来るが、量販の重いもの(1200g前後)しかない。軽いもの(800g前後)が欲しければNET通販。ただし日本に帰ってくると全く使い道がないもの。寝床から30~50m離し、岩の隙間など熊の手の届かないと思われる箇所に置く。今はベアバッグは使わない。
渡渉が非常に多い。パック重量が重く必然的に足元が軽登山靴以上になったら渡渉用にサンダルが必要だが、ULスタイルであればトレイルランニングシューズでOK。その際は非ゴアで水はけの良いもの。渡渉後に靴下を履き替えてトレイルを続ければ歩いているうちに濡れた靴下も乾く。渡渉が難しい箇所には、さりげなく飛び石が設置されるなどのケアがされている。
残雪は標高10000フィート以上であれば北側斜面には必ずあると思っておくべし。ただしトレイル自体の難易度が低いので軽アイゼンも不要。つぼ足でOK。マーサー・パスからの下りの斜面が一番きつく、あえてアイゼンが必要といえばここ。
獲得高度は1つのピークにつき500mくらい。日本みたいに1000mのアップダウンがある、なんてことはない。アメリカのトレイルの切り方は尾根中心の日本と違い、幅広く傾斜の緩い沢を行ける限り詰めて、山と山の間の最もひくい箇所を乗り越すというもの。日本のように360度の展望を楽しむというより、峠で前と後ろでの展望のギャップを楽しむ。スライドを見せてもらっていた限りでは、映画『ロードオブザリング』のような峠の乗り越し方だな~と見えた。
浄水器はポンプ式ではなく簡易フィルター式でOK。トレイル上では水場は潤沢なので掬ってはフィルターを通して飲む、というスタイル。ポンプ式は定住ベースキャンプのスタイルに向いている。
テントサイトはトレイルから50m以上離れ、かつトレイルから見えない場所に作ること。日本のように専用の場所を作ってそこだけに許可を出すのではなく(=それではそこにダメージを与える)、なるべくダメージを与えないために場所を限定せず、また連泊させない=移動させることでトレイルへのダメージを減らすという考え。
排泄はトレイルから50m以上離れ、穴を掘ってすること。ペーパーは原則持ち帰りだけれどもスルーハイカーには無理な話なのでレンジャーは完全に燃やしてくれ、とハイカーに言っている。トレイル上には何箇所もファイアーサークルがあるのでそこで。なお何日もトレイルを歩いていると排泄のメカニズムが円滑になりペーパーの量がどんどん減っていく、らしい。
トレイルは原則的にハイキングレベル。チャコサンダルでスルーハイクしている女性もいる(写真あり)。保険も山岳保険でなく通常の保険適用。トレイルランしても快適。シングルトラックであったりダブルトラックであったり。


ひととおりの講演が21時30分くらいまで続き、その後質疑応答。何人かの問いに親切に答えていただいた後、時間も圧したので終了となりました。僕らは最後までぐずぐずと残り、土屋さんと写真を撮ったりした後にお店をで、仕事でこれなかったランブラーさんが合流した後、「やるき茶屋」で飲んだのでした。→toriさんの記事参照目白の土屋さんのJMTのやつに行ってきたのだ。


追記。三鷹のHiker's Depotとパタゴニア目白店のリンクを貼りました。





ジョンミューアトレイル(John muir trail)についての補足
about John Muir Trail - Pacific Crest Trail Assosication
ジョン・ミューア・トレイル - Wikipedia
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジョン・ミューア・トレイル(John Muir Trail)は、アメリカの長距離自然歩道。カリフォルニア州内を、ヨセミテ峡谷(ヨセミテ国立公園)からマウント・ホイットニーまで、340キロメートルにわたって縦走する。トレイルの大部分はパシフィック・クレスト・トレイルの一部になっている。アメリカにおける「自然保護の父」と呼ばれるナチュラリスト、ジョン・ミューアにちなんで命名されている。


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