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2009年02月09日

2009 2/8 秩父・矢岳

[長いので何回か更新します]

朝4時半に起床。ちなみに就寝は2時過ぎ。 すぐに台所にいって魔法瓶にいれていた湯をヤカンに移し火にかける。沸くのを待つ間に顔を洗い、沸いた湯をテルモスに移す。

着替えを済ますと5時に出立。途中で自販機でコーヒーを買い(駒込はだいたい100円)、15分に駒込駅着。スイカにチャージした後、入札。すぐに山手線が入線してくる。

朝帰りの若者たち、夜勤明けの勤労者、どっかの山に行く人たちでほぼ満席。池袋駅につくとダッシュで西武線改札へ。飯能行きの入線を待ち、カドッコの席を確保。あとから座ってきた10代の若者集団の会話など聞くとはなしに聞きながら、昨晩99円ショップで買った牛乳ミルクパンとちぎりレーズンパン(半分)を缶コーヒーとともに朝食として食べる。

所沢駅につくと、ホーム反対側に特急が停車していたが、特急券を買うためにホーム先端まで走る。買って乗り込むとすぐに発車。危なかった・・西武秩父駅に着くと、改札を通過してまっすぐ秩父鉄道お花畑駅へ。先着は2名。1人は上下パタゴニアに身を包んだ初老の男性。ドイターの30Lほどのバックパックを背負ってました。もう1人は鉄道おたくの方で、請われて彼のデジイチでホームに立つ姿を撮影。 その後ホームの水道でプラティパス500MLと300MLのミニペットボトルに水を満たすと、まもなく電車がやってきた。

電車に乗ったのは、僕とパタゴニア男性と地元の学生の計3名。山関係で乗る人は浦山口駅で降りて武甲山に登る以外は殆どが終点の三峰口まで行き、三峰を登るかバスに乗り換え中津川方面に行くかどちらかで、まず武州中川や武州日野などで降りる人はいない。僕が武州中川で下りた時もパタゴニア男性は乗車したままでした。

アクセス
駒込 * 05:19~05:26 * 3駅 * JR山手線内回り 150円
池袋 * 05:38~06:07 * 9駅 * 西武池袋線準急・飯能行
所沢 * 06:11~07:07 * 4駅 * 西武特急ちちぶ61号 750円
西武秩父 * 07:08~07:14 * 徒歩
御花畑 * 07:22~07:47 * 3駅 * 秩父鉄道 300円
武州中川

無人駅の武州中川の改札を通過すると、駅前のトイレで用を足し(秩父鉄道の各駅には駅前にきれいなトイレがあります。自販機もありますが、ビールなどは買えません)、ポラールのストップウォッチをスタートさせ、いざ山へ。


正面に矢岳(のはず)

最初は住宅地(のような)の中の道を通り、作業をしている地元の人に挨拶をしながら南進。地形図の通り、道の終わり浄水場があるあたりで公道が終わり、浄水場の手前からトレイルに入ります。浄水所を巻くような形で上がっていくと、今度は左に農地、右に鹿害防護柵をした山、その間のトレイルをしばらく進み、トレイルの終点で鹿害防護柵にある扉をくぐって、そのまま直進。

浄水場の手前に祠があり、トレイルの入口が示されている


このフェンスから中に入る、入った後、内側からロープを結びなおし扉を閉める

いくつかの地形図にない分岐(そもそも地形図に山名が書かれていない山への分岐)を越え、予定ルートを突き進むと、平坦になり地形が読みづらくなったところで、左側の斜面にピンクのテープが。予定ではもう少し進んでから右側の斜面を登っていく予定だったけど、土地の整備で導線が変わったのか、と都合よく解釈。これで痛い目に。


写真で確認、大反山でした、後にピークを踏みます

ピンクのテープはあっという間に姿を消し、斜面は傾斜の度合いを激しく増す。ほとんど崖のようだけど、地表の土壌が脆くなっていて、強く踏ん張ると崩れてしまうために、強く踏ん張れない。でも踏ん張らないと斜度がキツイので遥か下まで滑落してしまう。悩みながら進むと(本当は引き返さなければいけなかった)、降りる事も困難になり、左右にトラバースしようにも傾斜の緩くなったところを探すことが出来ず、なんとかよじ登れそうなところを右に左に探しながら、クレイジークライマーのように登っていく。


傾斜が緩くなったところで、写真を撮る

たまに現れる太い幹を持った木では小休止を取り背中を持たれかける。そして次の太い幹を求めて上に登る。油断すると2mくらい滑り落ちててしまう。服は泥だらけだ。この困難な斜面を100mくらいアップして、なんとか尾根の上に乗る。登る予定の無かった本尾根の末端部分。そこから勾配の厳しい尾根を登って735m地点、携帯で画像をupした若御子山に到着。ここまでにスタートしてから1時間41分かかっている。推定で40分以上はロストしているはず。またそれ以上に体力をロストしている。正面に見える長沢背陵に雲がかかっている様も見え、とても今日のルートを長沢背陵越えとすることは出来ないと判断、矢岳周回とする。




崖を攀じ登り続け、ようやく尾根が見えた。岩尾根だ

若御子山のピークからはいったんフラットな尾根となる。本日初めてランできる区間。ちょっと小走りしてみる。


上記のような林間セクション。フラットだが両サイドの斜面は急

次の目的地点大反山までは比較的フラット。快適に走り続けると、やがて広い平坦地が現れる。平坦地は正面から右手に広がっていて、目的方面は直進だが、その広がっている右手方面が予定していたルートでここが予定ルートとの合流地点となる。


まだ登り始めて間もないので不要だが、幕営するなら大平山の例の地点なみに快適な場所だ。

その幕営適地を横目に大反山に向かって進み、853mの大反山に到着。ここまでの所要が1時間40分でした(若御子山までは1時間20分、そこから20分)。


大反山からは下り、クタシノクビレに向かって一直線で駆け下り。クタシノクビレからは右へどこかにつづく道があるが、それを無視して正面に向かって登りなおし。


ここで鉄塔が現れて上に送電線が見える。鉄塔を越え、962mピークに向けて進む。ピーク通過後、篠戸山1040mへ。


すぐ正面にある篠戸山山頂から矢岳を経て、長沢背領


一番手前の左下から右上に伸びるのが大平山の稜線。その後ろに武甲山に連なる大持山


篠戸山東側斜面はきれいに伐採されている


伐採面を上からみる。秩父さくら湖に至る

篠戸山の東側斜面は広く伐採されていて、秩父さくら湖まで一望できる。
山頂通過後は林間に入りながらデンゴー平まで下る。


デンゴー平。ピークとピークの間の鞍部

デンゴー平からは緩くなったり厳しくなったりしながら上り詰めて矢岳山頂(1358m)に到着。
10時47分。駅スタートから3時間かかっている。


携帯で撮影。3本立っていたので投稿しようとしたが接続できず

山頂で10分ほど休憩。BDフラッシュからテルモスを出し白湯を飲む。
ついで半分残していた「ちぎりレーズンパン」を食べる。気温は0度程度だが強風で体感温度
が低く、寒く感じるので早々に下山。

ここからが今日のメインイベント。登山道を外れ、地形図とコンパスを頼りに尾根伝いに下山を開始。
まずは矢岳山頂から真北に走る往路の尾根ではなく、西側のスカート状の広がりのなかから、
斜度がある上にふかふかの落ち葉と隠れた積雪で足を取られ転倒しながら設定ルートの北西の尾根へ。

尾根に取り付いたものの壁のような斜度で、はずかしながら半分お尻を付ながら降りる。
なんとというか、大きな尾根だから当然か、このルートにもピンクのテープがあった。しかしながら、
ひとつひとつが、「次はそこか!? ありえない・・」 というところについており、天狗か鹿の道かよ、と
悪態をつく。

ちょっとした平坦に出て、尾根の傾斜がその後すこし緩くなる。


尾根脇の谷を見上げる。雪がついている

尾根を進むと、最初の大事な分岐。尾根が西北西と北北東に分かれ、どうやらピンクのテープは
西北西か、僕は設定ルートの北北東へ進む。

ここで写真を撮らなかったことが悔やまれるのだが、とてもフォトジェニックなセクション。
言い換えればキツイ、えげつない。ここはレイドゴロワーズかプライマルクエストか、はたまた
リポビタンDのCM現場か、というワイルドなルートを降りていく。

そしてこの区間で決定的な失敗を犯す。

尾根の左側斜面が切り立った崖が続き、その崖が終わり左側に平坦地が広がったところで
その平坦地の先に降りていく尾根に進まなければいけないのに、その左側への注意を怠り、直進
してしまったのだ。

25000分の1の地図にして太い等高線3本分、すなわち150mも下降してしまう。

途中で高度計を見て「オカシイ」と思ったのだが、コンパスを見ると、正面に秩父の町並みが見える
のに、その秩父を真南と示す。いくら進んでもコンパスが逆を指している。整置が出来ない。

そうこうしているうちに150m降りてしまい、尾根の先が見えない地点に出る。
ひょっとして傾斜が急になっているだけか、と勝手な期待をして先に進んでみる。尾根自体の斜度が
急で、岩や木の幹で身体を確保しながら尾根の先に進む。

そしてついに尾根が垂直に切り落ちた崖の上に出てしまう。
身体を乗り出してがけ下を見やる。高さにして10m強か。岩を伝って降りられるか逡巡する。



崖を降りようと無謀にもトライする。左右に確保できる場所を探しながらわずか1m降りただけで断念。
ほぼ垂直な崖なので、フリークライミングの素養が必要だが、あいにく全くない。

すぐに気持ちを切り替えて登り返す。攀じ登って尾根上にあがり、安全を確保できる場所で、地形図とコンパスを確認。
道迷い」をした時の鉄則は、確認できる分岐まで戻る、または、上に向かって登り現在地を確認できる尾根に出る、だが、現在地の特定は出来ている。
尾根を予定していた分岐までひたすら戻ればルート復帰ではあるけど、読図の練習として最短距離でルートに出たい。いや出よう、ということで谷に下りるルートを探す。すり鉢状の谷の降りやすいコースを行き、大きな倒木の根元でいったん休憩。

この谷は風が通らず、日はサンサンと射すので山頂から着ていたインナーダウンとウィンドブレーカーを脱ぎ、本日初めて水を飲む(山頂では白湯のみ)。一息つくと、倒木の幹沿いにすこし登ってから、反対側の斜面に取り付く。

ちょうど良さそうなところまで登ると直登をやめ、今度は水平にトラバース。尾根を二つ巻くと、ようやく予定の尾根の裾に出た。そこから一気に直答してようやく予定のルート上に復帰。ここまで山頂から2時間かかる。地形図だとわずかなのだけど。

尾根に出ると、いままでの苦労が馬鹿馬鹿しくなるような快適な尾根。走れます。ということで走る。

[もうちょい続く]












[続く]

参考サイト
2004年冬 - タワ尾根~酉谷山~矢岳の記録[1/2]
2004年冬 - タワ尾根~酉谷山~矢岳の記録[2/2]
061112矢岳山行報告
【秩父】 矢岳北尾根・大反山・若獅子山
秩父荒川三山(矢岳、酉谷山、熊倉山)縦走報告

  
タグ :秩父矢岳

Posted by roadman71 at 21:16Comments(12)【山歩き】【奥秩父】